結婚式を目前に控えた娘を亡くした夫婦(ダスティン・ホフマン、スーザン・サランドン)と、その娘の婚約者(ジェイク・ギレンホール)の、喪失感と、ある秘密の問題を抱き込む閉ざされた生活が、あることによって拓けていく物語。
…な〜んていう、「誰かを失った人々」の話だと、陰鬱な感じかしら?と思っていたのだけれど、全くそんな感じはしなかった。
全編にちりばめられている、くすっと笑ってしまうようなシーンのせいか、または使われている、70年代の名曲(あんまりよく知らないけど、聴いた事はあるぞ!という曲たち)のせいなのか。
「2002年の涙の感動大作」なんていう煽り文句を、出演者の面々に鑑みて真に受けていたけれど、涙・涙というものではなく、さらりと・でもそれなりにココロを動かされる映画という感じがした。
オープニングのジェイク・ギレンホールがみていた海の夢、すごく印象的だった。(地平線が見えなかったから、凪の海だと思ったけれど、違うかな?)
泳いでいるヒトがいて、そのすぐ横で海面を歩くジェイク。
ちょっと、ピーター・セラーズの[チャンス]のラストシーン(湖面を歩く)を思い出させられた。
海の夢、特に海を漂うなんていうのって「自分が解決できずにいる問題、もしくは直視する事を拒んでいる問題を示唆する」ということの象徴だと、以前に自分がよく見る夢だったので調べた事があったせいで印象的なのかもしれない。
泳ぐのは困難を乗り越えられるということ、、漂うのは自分が解決できずにいる問題、もしくは直視する事を拒んでいる問題のこと.....まさにこの映画の中で見るには相応しい。それがこの映画の大きなテーマなのだから。
誰かを亡くした側が抱えるそれぞれの悲しみという問題は、自分で解決してくしかないのだ。
ただ、途中でジョー(ジェイク)が抱えていた、ある秘密の問題が明かされるんだけれど、それがそんなに大きな秘密ですか?という感じ。
というのも、CMでその秘密、既に明かされてしまっていたので、それを前提にして観ていたから、ちょっと拍子抜けしてしまった。
でも、ラストの方で、写真と付箋をはがし、失ったヒトを想い出に変える作業をしているところ、また、最後に見上げる「cielo(イタリア語で空・天井)」でぐっと来たから、★★★…3.8ってことで。
ダスティン・ホフマン主演ってなってたけど、彼の演じる父親役は主役って感じじゃなかったなぁ、ジェイクが主演じゃないの?
それに、いつも通りの彼らし過ぎて、良くも悪くも演技派なのねぇ〜ってだけな感じ。
スーザン・サランドン演じる母親役は、こういう哀しみ方ができるのが、人間として自然だと感じられ、眼鏡もとても似合っていて彼女にぴったり。
彼女が「安らげる場所は誰にでも見つかる」と語るシーンには、しみじみとした感動を受けた。
ジョー(ジェイク)が新たに出会う女性・バーティ役のエレン・ポンペオも、強そうでいて折れそうに美しいし、その時代のアメリカ人女性らしい感じがでていてとてもよかった。
ジョーを演じるジェイク・ギレンホールは、[遠い空の向こうに]でもとても良かったけれど、こういうちょっと悩みを抱える青年の役がよく似合う。
...でも、ワタシの中では、某雑誌に載っていたデート中に指で鼻をほじっている写真の印象が強くなっちゃってて...あうぅ、いい役者さんだと思うんだけどなぁ、あの写真の事を忘れたいよぅ。
補足:映画の舞台は、70年代(’73年を念頭に置いている)ベトナム戦争末期のニューイングランドなのだけれど、30年前のアメリカという感じは、ファッション(ちょっと古い感じはしたけど)や背景(車の型など、それほど古い感じを受けなかったし)からは最初はあまり分からず、登場人物の会話の中で「この街のヒトじゃないでしょ、若い男はみんなベトナムに行ってるわ」と出てくるまで、いつの時代設定なのかまるで分からず、現代の片田舎だから古臭い感じなのかな?くらいに思っていた。
なのに、DVD特別映像のなかで、作成者達が満足げに「時代を感じさせる事が出来るように、視界から描写してる」みたいなことを言っていたので、アメリカ人でないとその時代の雰囲気の描き方は、中々つかめないの???というような感じを受けた。
DVD パイオニアLDC 2004/01/16 ¥3,800
…な〜んていう、「誰かを失った人々」の話だと、陰鬱な感じかしら?と思っていたのだけれど、全くそんな感じはしなかった。
全編にちりばめられている、くすっと笑ってしまうようなシーンのせいか、または使われている、70年代の名曲(あんまりよく知らないけど、聴いた事はあるぞ!という曲たち)のせいなのか。
「2002年の涙の感動大作」なんていう煽り文句を、出演者の面々に鑑みて真に受けていたけれど、涙・涙というものではなく、さらりと・でもそれなりにココロを動かされる映画という感じがした。
オープニングのジェイク・ギレンホールがみていた海の夢、すごく印象的だった。(地平線が見えなかったから、凪の海だと思ったけれど、違うかな?)
泳いでいるヒトがいて、そのすぐ横で海面を歩くジェイク。
ちょっと、ピーター・セラーズの[チャンス]のラストシーン(湖面を歩く)を思い出させられた。
海の夢、特に海を漂うなんていうのって「自分が解決できずにいる問題、もしくは直視する事を拒んでいる問題を示唆する」ということの象徴だと、以前に自分がよく見る夢だったので調べた事があったせいで印象的なのかもしれない。
泳ぐのは困難を乗り越えられるということ、、漂うのは自分が解決できずにいる問題、もしくは直視する事を拒んでいる問題のこと.....まさにこの映画の中で見るには相応しい。それがこの映画の大きなテーマなのだから。
誰かを亡くした側が抱えるそれぞれの悲しみという問題は、自分で解決してくしかないのだ。
ただ、途中でジョー(ジェイク)が抱えていた、ある秘密の問題が明かされるんだけれど、それがそんなに大きな秘密ですか?という感じ。
というのも、CMでその秘密、既に明かされてしまっていたので、それを前提にして観ていたから、ちょっと拍子抜けしてしまった。
でも、ラストの方で、写真と付箋をはがし、失ったヒトを想い出に変える作業をしているところ、また、最後に見上げる「cielo(イタリア語で空・天井)」でぐっと来たから、★★★…3.8ってことで。
ダスティン・ホフマン主演ってなってたけど、彼の演じる父親役は主役って感じじゃなかったなぁ、ジェイクが主演じゃないの?
それに、いつも通りの彼らし過ぎて、良くも悪くも演技派なのねぇ〜ってだけな感じ。
スーザン・サランドン演じる母親役は、こういう哀しみ方ができるのが、人間として自然だと感じられ、眼鏡もとても似合っていて彼女にぴったり。
彼女が「安らげる場所は誰にでも見つかる」と語るシーンには、しみじみとした感動を受けた。
ジョー(ジェイク)が新たに出会う女性・バーティ役のエレン・ポンペオも、強そうでいて折れそうに美しいし、その時代のアメリカ人女性らしい感じがでていてとてもよかった。
ジョーを演じるジェイク・ギレンホールは、[遠い空の向こうに]でもとても良かったけれど、こういうちょっと悩みを抱える青年の役がよく似合う。
...でも、ワタシの中では、某雑誌に載っていたデート中に指で鼻をほじっている写真の印象が強くなっちゃってて...あうぅ、いい役者さんだと思うんだけどなぁ、あの写真の事を忘れたいよぅ。
補足:映画の舞台は、70年代(’73年を念頭に置いている)ベトナム戦争末期のニューイングランドなのだけれど、30年前のアメリカという感じは、ファッション(ちょっと古い感じはしたけど)や背景(車の型など、それほど古い感じを受けなかったし)からは最初はあまり分からず、登場人物の会話の中で「この街のヒトじゃないでしょ、若い男はみんなベトナムに行ってるわ」と出てくるまで、いつの時代設定なのかまるで分からず、現代の片田舎だから古臭い感じなのかな?くらいに思っていた。
なのに、DVD特別映像のなかで、作成者達が満足げに「時代を感じさせる事が出来るように、視界から描写してる」みたいなことを言っていたので、アメリカ人でないとその時代の雰囲気の描き方は、中々つかめないの???というような感じを受けた。
DVD パイオニアLDC 2004/01/16 ¥3,800
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