ギャザリング デラックス版
2004年10月16日 [CINEMA]観る三昧[ギャザリング デラックス版]
DVD ユニバーサル・ピクチャーズ / ジェネオン エンタテインメント 2004/09/10 ¥3,990
[ギャザリング:Gathering]★★★…3.8
=ストーリー=
ある村の地下で、古い教会の遺跡が発見される。教会は1世紀頃に建てられたもので、今までにないキリストの姿の像などが安置されていた。
そんな中、クリスティーナ・リッチ演ずるバックパッカーの女性が、その村のそばで交通事故に遭い、奇跡的に軽い怪我で済むが、記憶障害を起こしてしまう。
しばらく通院治療を受けるために、加害者の女性の家に預かられることになるが、次第に彼女は不穏な予知を見るようになり、またそれと共に、妙な人々の集団を見るようになる…
イギリスが舞台の心理ホラーで、クリスティーナ・リッチ主演。
もともと両者とも好きだし、イギリス舞台のホラーって土地や建物の雰囲気からも幽霊や恐怖を凝縮して表現されそう!ということで、ずいぶん前からチェックしてて楽しみにしていたのですが…
これ、あんまりヒットしてなかったみたい。どうやら、英米合作なのにその二国では公開されてなかったらしいです。
でも、あまり動的ではない静謐なホラーという感じで、中々面白かったです。
そういった感じのものがスキな人には、けっこうおすすめできるかも?といった感じ。
それにしても、クリスティーナ・リッチは、不思議な悲しみをたたえたような演技で、とても美しかったな〜。
[スリーピー・ホロウ]の時も思ったけれど、こういう役柄に合ってるって感じ。
上がニットに下はジーンズと、かなりラフな普段着が衣装なのに、こんな風にゴシックホラーを感じさせるのは、彼女の持ち味が作品にぴったりだったんだろうなぁと思います。
下世話な話だけどちょっと気になったのは、今回の彼女の衣装のフィット感。
みんなニットなどのぴたっと身体にフィットする感じのものばかりだったんだけれど、バッファロー’66の時のあの体型から、こんなに美しくボンきゅっボンになってて、こんなキレイに変身出来るのかぁ〜なんて。
はうぅ、うらやましぃ…あんな風なスタイルになってみたいわ。彼女のダイエット法とか紹介されてたら、絶対実行したくなるデス。
とまぁ、すっかり脱線してしまいましたが…
[Gathering]というのは、[集会、集まり]という意味なので、いったい何が集まりなのぉ〜?と思っていたんですが、まさかこんなこととは、とドキッとしました。
ちょっと内容に触れてしまいますが、キリスト教では、悲劇的な災厄を見ているだけでいるというのは、こんなにも罪となるのか!と、衝撃を受けました。
信仰心がないので正直なところ理解に苦しむとこがあったのですが、でも「何もしないでただ見ているという罪」は、人間の最大の特徴・好奇心について、考えさせられました。
記憶に新しい、あの9.11の悲劇。
たまたま知り合いがあの場にいたかもしれなかったということで、ちょうど飛行機がタワーにぶつかった時の映像なんて、あの瞬間に大勢の人の命が消えてしまったというのに、あの日は仕事先にいたにも関わらず、じっと見入っていました。
まるで、映画の中での出来事のような映像。それは他の人たちも同じ感想を持ったようでした。
その後、知り合いは無事だったけれど、あの映像を見るたびに奇妙な興奮と悲しみを同時に感じていました。
この9月に、民放で稲垣吾郎ちゃんをキャスティングした、その悲劇を題材にしたドラマをやっていたようですが、そのドラマが放映されるというCMを見た時に「こんなこと題材にしていいの?ドラマというのは、結局見た側が何らかの楽しみやカタルシスを得るものであって、そんなものにコレを題材とするのは問題があるのでは?」と思って、ワタシは見ませんでしたが…見た人はどんな風に感じたのでしょうか?
信仰をしていなくても、そういった「ヒトの悲しみをただ見ているという罪」を感じることは出来るな、と思ったのでした。
でも、やっぱり人間て、衝撃的なことを知りたい・見たいっていう欲は抑えられないのでしょうね。
この映画を観て「中々面白かった・興味深かった」と感じているワタシだって、そんな罪深い人間のうちの一人なのです…
↓以下、激しくネタバレ
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ええと、冒頭のシーンは作品の静かな雰囲気から浮いちゃってて、いらないんじゃ?とか思いました。
それと〜先のことを考えながら観るタイプのヒトにはびみょーかも。ワタクシ的には先が読め過ぎてしまうのは、ちょと寂しかったなぁ。
クリスティーナ・リッチの本来の姿や、イギリスが舞台の30人殺しですか?みたいな…
でも、それをおいても、しんしんと迫る怖さと、観て考えさせられたことがすごかったので、★は結構高く付けてたりします。
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