ドグマ95って…ふむふむ、へぇ〜
2004年10月18日 [CINEMA]観る三昧[幸せになるためのイタリア語講座 デラックス版]
DVD ジェネオン エンタテインメント 2004/09/03 ¥4,935
風邪っぴきでぐうたらしながら観た、レンタル3作目。
[幸せになるためのイタリア語講座]★★★★…4.0
妻を亡くしたばかりの代理牧師、その牧師が来た教会の世話役の女性、誠実だけどいい人よね〜で終わりそうなホテルマン、その友人の元サッカー選手の直情的な雇われレストラン店長、そのレストランで働いているイタリア人女性、何をやっても不器用なパン屋の店員女性、アルコール依存症の母を持つ美容師女性、その母の入院している病院の看護士女性…など(もう一人いたけど印象が薄くて覚えてない)
イタリア語市民講座に集まる彼らの、色々なものを抱えている大人たちの、その交流・ふれあいに恋愛を絡めた群像劇。
日本版のCMの雰囲気なんかからも(原田知世のナレーションが、またその雰囲気をそそってましたが)、いい意味で女のヒトが好きそうなニオイぷんぷん〜♪の群像劇。その例に漏れず、ワタシもこういった感じの作品、好きです。
ええと、明るいヨーロッパもの…例えばアメリとかスキな人には、日常を描いたちょっと大人版という前提を頭に入れて観れば、けっこうお好みなんじゃ?と思いました。
お国柄で、こんなに大人の恋愛事情が違うのか!と感心しきり。
日本って、こういっちゃなんだけど、周囲の男の人はみ〜んなサラリーマンって感じで、忙しくて市民講座に行く時間なんてないぜ!みたいな気がしているワタシとしては、なんだかうらやましくなっちゃいました。
こういったストーリー、シナリオ展開好き…なんだけれど、今回はそのちょっと好き♪のツボが違うところにあるかも。
もちろん、ストーリー展開も人々の描写もいいんだけれど、今回もっとも「なんだかいいなぁ〜」と思ったのは、不自然にBGMが入らなくて、光源が柔らかく、自然な感じだったとこです。
フツーの映画だったら、盛り上げるところではそういった音楽を使うし、暗い部屋のシーンでは何らかの照明を使ったりして、それらは映画の重要な要素になるのだろうけど、この映画では無理な感じでない日常音や光が使われていて、すっと入っていけた感じがしました。
このいい感じ〜と思った演出は、この映画の撮影方法の条件の一つだったと、観終わってから知りました。
観始めた時に「DOGME95」って文字が出てたので「あれ?原題はこんななんだか硬そうなものだったの?何語だろう?」とか思っていたんだけれど、ワタシはこういったことに詳しくないから分からなかっただけで、「DOGME95」って原題ではなくて、映画の撮影方法のひとつだったのでした。
「DOGME95」の条件って、ちょっと検索しただけでも、
撮影は手持ちカメラで、オールロケ(セットや小道具は持ち込まない)、人為的な照明なし、映像とは別な音楽を作り出さない(BGMなし)などなど…色々と細かくあるようでした。
(ワタシとしては、あんまりにも細かく撮影法とか技法については、知ると気になっちゃうけど、映画の話自体を楽しみたいから気にしたくないので、中途半端なとこで調べるのやめちゃった・苦笑)
あの迷作(ワタシはダメ)[ダンサーインザダーク]もこの手法だったらしいけど…確かあれの時は、画面がふらふらしてるように感じて酔ったよなぁと思い出したり。
ドグマ95って、なんだか堅苦しく厳しく条件が決まってるようだけれど、この作品みたいな、日常をゆっくり追っていくようなタイプの映画には、かなりあっているような気がしました。
ハンドカメラで人物を追っているとことか、雰囲気出ていてますますステキに感じたし。
今回はちょこっと勉強になっちゃったです。
他にもまたこの[幸せになるためのイタリア語講座]みたいな感じの作品で、この手法のものがあったら、観てみたいなぁと思います。
公式サイト→http://www.zaziefilms.com/italian/
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