★★★★…4.0(でも、好みが分かれるでしょう、ダメな人にはダメって感じぃ)
昨日、観てきました〜。んふ。
[マリー・アントワネット (監督 ソフィア・コッポラ)]
オーストリアの皇女アントワーヌは、14歳のときフランス王太子ルイのもとに嫁ぐことになった。しかし、ヴェルサイユ宮殿で会った15歳の彼はまだ少年だった。そんなティーン同士が結婚をしたが、義父ルイ15世の浮気、彼女に感心をしめさない王太子ルイへの苛立ちから、彼女は享楽的な生活を送るように。…

 やっぱり接続が不安定なので、あとで続きをメモする。
Diary Noteの映画・製品レビューは、日付の設定が限られているので。
↑あれれ?amazonの作品紹介ってば、ルイ15世を義父って書いてるけど…ルイ16世は15世の孫よねぇ。
王太子にするんで、養子にしたのかな?
その辺のことはよく分からん。


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 今回は、ジャケ買いならぬ、CM買い!って感じです。
だって、CMとかを観てるだけで、訳の分からん衝動に駆られちゃって「観に行かねば!」ってなっちゃったんだもん。
普段は、映画に一番求めるものって何?と聞かれたら、「その世界に浸れるよう、ストーリーが破綻なく練れていること」と答えるかな。
で、次いで、迫力ある映像や音楽、登場人物(役と演者の両方)に魅力があるかetc…という感じ。
ですが、今回はすっかり、目を奪われちゃって。
視覚ってすごいんですねぇ〜(。・・。)
ま、ストーリーというか話の流れは、もう分かっていることでしたし、ね。

 元々、中世〜19Cのヨーロッパ文化や、貴族文化に憧れがあって、こういうコスチューム・プレイ(時代劇)が大好きなのです。
あ、メイドさんも好きです(笑)
学生の頃、ディズニーランドのカリブの海賊から見える[ブルー・バイユー]というレストランでバイトした経験が、そうさせたのかも〜。
淡いターコイズのロングドレスに、頭に付けるレースの飾り。
(あれって、ずっと付けてると、頭皮にピンの痕が付いちゃって痛いんですよぅ。)
足下は、自前の黒の4cmローヒールか、やっぱり自前の黒の編み上げブーツ。
・・・まぁ、そういうのは今はおいといて。

 どの国・どの時代辺りが一番ツボかというと、イギリス・ヴィクトリアン・19Cなんですが、マリー・アントワネットと聞くと・・・やっぱり、[ベルサイユのばら]を読んだことがある世代なので、ねぇ。
そういえば、幼稚園に入るかどうかぐらいの頃、ベルばらのパジャマ着てたよ〜!(笑)

それに、「ヴェルサイユ宮殿でロケ観光敢行!」ってことだったので、めちゃめちゃ期待していました。
それだけ、こだわった映像が魅せてくれるんだろうなぁ〜って思って。

 豪奢で、でもつい「ステキ!カワイイ!」と言ってしまう、ピンクや水色など、パステルカラーで花柄な調度品。
華奢なマリー・アントワネット@キルスティン・ダンストにぴったりな、これまた「ステキ!カワイイ!」と言ってしまうドレス、靴、アクセサリ・・・おまけに、小鳥や船まで乗っけちゃうヘアスタイル!
色とりどりの、たっぷりと果物やクリームの載った、てんこもりのお菓子。
とまぁ、女の子が好きそうなものが、山盛りでした。
色的には、あの時代こんなに可愛らしい色があったとは思ってないけど(ピンクのケーキなんて、なかったでしょ)、うん、期待通り〜。

 だってやっぱり、イメージ的に・・・
本当にそんな発言があったかは分からないけど、あまりにも有名な「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない」発言とか、
それを題材にして、
映画[マリー・アントワネットの首飾り]
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/B00012T22Y/ref=s9_asin_image_3/250-5481222-6942643
も作られたくらいの、「王妃のダイアモンドの首飾り事件」とかがあるせいか、確かに「マリー・アントワネット」をイメージする時って、こんな感じのモノを想像しちゃうもんね。

 けれど、「女」が嫌がるコトについての描写も、けっこうてんこもりでした。
なにしろ、ホウキ(と言われているが、真実は不明)で、女体にあんまり?興味のない、ちょっと珍しい16才男子と、恐らく、生理が始まって何年も経っていないだろう14才女子が、全世界が注目する中、子作りしなくてはならないのだから。
そう、[メイキンラヴ]ではなく、[子作り]なのだ〜。

 今、我が国では、お大臣サマが「女は子供を産む機械」とか発言しちゃって、問題になっているけど…
この頃のマリー・アントワネットは、正にそういう扱いだった。
それも、故国と嫁ぎ先の国の同盟を、確固たるモノにするために。
多分まだ、愛し合うことを愉しむなんてこと、ろくに知らないだろうに、(だって、14才だったんだよ!)それを通り越えたところにある到達点?に、とっとと達しろ!と、実の母親からもせっつかれちゃうという、悲劇。
まぁ、母親の方は、マリーの身を案じてのことなのだけれど…
同じ女性として、よく分かりますが、ワタシなんかくらいの年になれば、そういうのにイラっと来るのも、人格が丸くなってか?もう通り過ぎつつあるけど、そういうことを言われた時の、うっとおしさと情けなさといったらもぅ〜、想像出来すぎちゃいますわ。
まして、当人だって子供を産みたいと思ってるんだもんねぇ…

 そういった、彼女が辛い思いを抱えてるシーンの時、かなり長い時間、無音ていうかBGMなしが続いてました。
光の当て方も、もしかしたら窓から入る自然光だけみたいな感じ、というのかな?
その効果のせいか、とっても自然な感じに、彼女の気持ちが伝わってくるようでした。
一瞬、「あれ〜?これってドグマじゃないのに…?さっきはBGM、あったよね?」と思うくらい、何度かそういうシーンがありました。
映画を観ている途中で、BGM、印象的なのもあったけど、少なかったのかな?と、とても気になっていたのですが、iTunesにサントラが載ってました。

[Marie Antoinette (Original Motion Picture Soundtrack)]
http://phobos.apple.com/WebObjects/MZStore.woa/wa/viewAlbum?id=203157989&;;s=143462

 え?…めちゃめちゃたくさんあるじゃん!>曲(苦笑)
マリーが、ピアノのような楽器の練習をしている時に、弾いていた曲とかも入ってました。
それと、[Fools Rush In]が気に入ったなぁ。
「アルバムのみ」って曲がとっても多いんだけど、かなり惹かれてます。
あとでiTunes用のお小遣い、いくら残ってるかチェックしなくっちゃ!
(WOWOWでやってた[ザ・ビートファイル]で、懐かしい曲を聴いちゃって、それを買ったばかりなのだ>ASIA)

 めちゃめちゃ散文ちっくな雑感メモになってしまいましたが・・・
とっくに夢見る頃を過ぎたワタクシですが、そんなこんな、うっとりするとこが盛り沢山な[マリー・アントワネット]でした。
あ、展開やストーリーについて全然書いてない!(笑)

 ・恋人@フェルゼンとの恋愛が、思ってたよりは、少ししか描かれていない
 ・夫@ルイ16世とは、だんだんと家族になっていく、いい関係として描かれている
 ・最後はヴェルサイユ宮殿から去るとこまでなので、ちょっと唐突で尻切れトンボっぽい

 筋を振り返って思うのは、そんなとこかな。
とにかく、[マリー・アントワネット]は、全てにおいて好みが分かれる、ダメな人にはダメって感じぃ〜な作りになっていたと思います。
「マリーのその後を理解している」、「ベルばら好き」、「女という性の孤独を知る人」、「ヨーロッパの時代物(コスチューム・プレイ)がスキ」な人には、観てみるべき作品だと思いますわ。


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 それにしても、監督のソフィア・コッポラ。
ワタシの中には、ゴッド・ファーザーIIIで、「何じゃ、この娘は!」的な役で出ていた、まだ十代か二十歳そこそこくらいだったソフィアの姿が、記憶に新しい(DVDで観たばかりなの)のに、こんなステキな「うっとり浸れる願望映画」を撮ってくれちゃうなんて…。
そういえば、プチ・トリアノンやその庭でのシーンでは、ソフィアが撮った[ヴァージン・スーサイズ]のことも、ちょっと思い出した。
キルスティン・ダンストが主演だったのよねぇ。
あの映画も、分かる人・スキな人が分かれちゃう、ピンポイントなヤツだったなぁ。
もう、今のワタシが観たんじゃ、きっとあのぴしぴしと迫ってくる焦燥感は、思い出せないもの…

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